イタリア大学の単位と成績の仕組み

イタリアの大学の単位と成績のシステムは日本と異なります。

また、試験も少し特殊で、日本人には馴染みがないことも多いです。

この記事では、イタリアの大学の

  • 学期
  • 単位
  • 試験
  • 成績

についてイタリアの大学の正規生が解説します。

これらはイタリアの大学への留学を考えている人には行く前に知っておいてほしい内容ですので、是非留学へ行く前に参考にして頂ければと思います。

イタリアの大学の学期

二学期制

イタリアの大学は9月から始まり、二学期制です。

また、大学は4年ではなく、3年で終わることがほとんどです。

多くの大学は、アカデミックイヤーを

1学期:9月〜12月、試験期間:12月〜2月

2学期:2月〜5月、試験期間:5月〜6、7月、9月

これら 2 つの学期で分ける二学制をとっています。それぞれの学期の長さは 15 ~ 16 週間です。

二学期制の大きな特徴は、1学期と2学期がそれぞれ独立していることです。それぞれで別の授業を取り、学期の半ばに中間テスト、そして学期終わりに期末テストがあります。

試験の仕組みについてはこの記事の後半で詳しく解説します。

イタリアの大学の単位

科目を履修することで単位を取得

学期の中で科目を履修し、試験や課題など授業ごとに定められた条件を満たすことで単位を取得することができます。

単位を取得すれば、授業を受けなくても良い

ここが他の国の大学との大きな違いなのではないでしょうか。

イタリアの大学では出席「attending」と出席なし「non-attending」を自分で選ぶことができます。

仮に、出席なしを選んだ場合でも出席を選んだ生徒と同じ単位を取得することが可能です。

授業によって出席ありを満たすための条件が定められています。

例えば、私が実際にとっている授業では、学期中に3回の課題提出で出席ありの資格を得ることができます。

どちらを選択しても、取得できる単位の数は同じですが、試験の仕組みや成績に対する試験の割合が異なることがあります。

例えば、授業に行かない出席なしを選んだ生徒は学期末にある期末試験の成績のみで最終的な成績が決定されます。

反対に、先程の例を引き続き使うと、学期中に3回の課題提出で出席ありの資格を得た生徒は、課題の成績を含めて最終的な成績が決定されます。(あくまで一例で、授業によって内容は異なります。)

この場合、課題も成績に含まれるので、成績に占める試験の点数の割合が少なくなります。

私は課題で事前に良い成績を取っておいてから試験にのぞみたいので、どの授業でも出席ありを選ぶようにしています。

このように、イタリアの大学では、自分の都合や性格に合わせて出席の有無を選択し、単位を取得することが可能です。

イタリアの大学の試験の仕組み

試験は学期に2回

イタリアの大学は2学期で、それぞれに中間試験期末試験があります。

授業によっては中間試験がないこともあります。

中間試験は日程が1つのことがほとんどですが、期末試験は2回以上の日程の中から自分の好きな日程を選ぶことができます

例えば、一学期(授業:9月〜12月、試験期間:12月〜2月)だと

中間試験は10月ごろにあり、期末試験は12〜2月の中のいくつかの日程候補から試験の受ける日程を選択することができます。

試験を受けるためには、大学のウェブサイトなどからの受付が必須です。

試験の受付を忘れてしまうと、試験が受けられないのでご注意ください。

再試験も可能

期末試験には日本と大きな違いがあります。

イタリアの大学の期末試験は成績を受理するまで再試験を何度も受けることができます。

一度成績が出た後は再受験はできませんが、試験を欠席した場合や、試験中に思ったよりうまくいかず、キャンセル(withdraw)を申し出た場合は再度期末試験を受けることができます。

未履修の科目の試験の受験はできませんが、前の学期やそれ以前のものでも試験期間中に受けることが可能です。

一点気をつけて頂きたいのは、試験の受け直しを選択した際は自動的に「出席なし」の資格に切り替わってしまうことがあり、そうすると中間試験や課題の成績が反映されず、100%期末試験の成績になってしまいます。

イタリアの大学の成績

成績の仕組み

イタリアの大学の成績は、0から30(31) でつけられます。

18以上の成績を取ることで、単位を取得できます。

0~17の場合、18以上の成績を取れるまで再度試験を受け直す必要があります。

イタリアの大学では成績が非常に重視されます。大学院への進学や就職にも、成績が大きくかかわってくるため、アルバイトや部活動をせずに勉強に打ち込む生徒がとても多いです。

卒業における成績

大学の終わりには、各生徒の平均成績が計算され、相対評価で0から110までの点数に換算されます。

この成績に学位論文の成績が追加され、最終的な成績が決定されます。

まとめ

イタリアの大学の単位と成績の仕組みは日本と異なる部分が多いです。

日本と同じように取り組むと単位を取れないかもしれませんので、留学前に確認して頂ければと思います。

また、単位の取り方や、学期などはそれぞれの大学・授業によっては上記に当てはまらないこともあります。

必ず大学に確認するようにしてくださいね!

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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